大阪の近代建築案内

  かって「大大阪」と呼ばれた時代があります。
 1925年(大正14)に大阪は市域拡張によって、東京を凌ぎ我が国初の200万都市へと成長した時代です。大阪は近世以来の商業、経済都市。近代に入り紡績、鉄鋼業を推進力にあらゆる産業が栄え、また豊かな経済力によって、目覚しい発展を果たしてきました。そこに建築家の活躍する土壌が生まれ、モダンで活力ある文化が開花しました。
 そうした近代大阪の都市を形成してきたのが様々な近代建築です。近代建築は工場、事務所、学校、百貨店、劇場、駅舎、そして住宅、商店、アパート‥‥と多種多様である。別の視点で見ると欧米の建築を範とした洋風、伝統の和風を発展させたもの、その折衷や融合を工夫したものがあり、夫々に個性をもつもので、近代大阪はその宝庫の一つに数えられる都市なのです。
淀屋橋から本町まで、かって「船場」と呼ばれたところを散策してみてはいかがですか。

参考 「大阪府近代建築ガイドブック」のHPへ 
kindai kenchiku map.pdf へ(印刷用)
近代建築マップ
○水晶橋(堂島川可動橋)昭和4年(1929)

○大阪市中央公会堂(国指定重要文化財)
 大正7年(1918) 設計/岡田信一郎 実施設計/辰野片岡設計事務所

○大阪府立中之島図書館(国指定重要文化財)明治37年(1904) 設計/野口孫一
○新井ビル(登録有形文化財)大正11(1922) 設計/河合浩蔵

○適塾(国指定重要文化財)江戸末期の遺構

大阪倶楽部(登録有形文化財)大正13(1924) 設計/片岡建築事務所(安井武雄)
○愛珠幼稚園(市町村指定文化財)明治34年(1901) 設計/中村竹松 施工/大阪土木
○八木通商 大正6年(1917)昭和7年(1929)改造
○高麗橋野村ビルディング 昭和2年(1927) 設計/安井武雄建築事務所

○伏見ビル (澤野ビル)登録有形文化財)大正13(1924) 設計/長田岩次郎

○小西儀助商店(国指定重要文化財)
 明治36年(1903)設計/(基礎)渋谷五郎 (意匠)本間乙彦 施工/竹中工務店
大阪ガスビル(登録有形文化財)昭和8年(1933) 設計/安井建築事務所(安井武雄)

○生駒時計店(登録有形文化財)昭和5年(1930)設計/宗兵蔵

○船場ビルディング(登録有形文化財)大正14年(1925) 設計/村上建築事務所
○綿業会館本館(国指定重要文化財)昭和6年(1931) 設計/渡辺節 施工/ 清水組
上へ上へ